2011年5月20日金曜日

携帯電話と木簡と


携帯電話、i-pod、パソコン、インターネット etc... を駆使して現代ものを書いたあとは、

後味が悪くてしかたない。 


「頭使わずに書きましたー」的なね、

読んでいただく方に、実に申し訳ない気分になる。


しかたないので、時代物を書き始めたのだが、

私の書く時代には、偽書と呼ばれる史料が多い。

あれも嘘、これも疑わしい・・・となれば、頭が痛い。

何を信じればいいのやら、

誰を信じればいいのやら。


あれもこれもが疑わしいのならば、自分を信じるしかない。

私はがっつりの正史を書きたいわけではないので、

「こんなお話はどないでっしゃろ?」みたいな気分で書く。

自分で偽書を書けばいいのだと居直っている。


だけどそこはA型の哀しさなのか、

表計算ソフトで年譜をこさえて、

世間一般に正史とされている歴史的事実を書き出し、その中に人物を当てはめていく。

そうするうちに「歴史の窪み」を見つけることがあって、また新しい物語が生まれてくる。


ある方がおっしゃっていた。

「時代物を書くときには『なぜその時代なのか』も考えて書いてほしい。

その時代を通して、何を伝えたいのかを書いてほしい」

まったくでございます。


時代の空気や人のにおいまで書きたいと思いながら、

史料と取っ組み合いの日々です。

2011年5月5日木曜日

そこで踏むか、ふつー

あれまー・・・前の記事からさらに一月くらい経ってしまった。

ナニをやっていたか。

6月末締め切りの現代物を書き終えて、5月末締め切りを書き始めてました。

ちょっと待て。普通、5月末締め切りから書くだろう?

そうなんですよ、高橋さん(誰?)

でもさー。80ページで書くつもりでスタートして、80ページをあれよという間に越えてしまい、

出来上がったら120ページって・・・どこをどう削ればいいんですかね?高橋さん(だから、誰?)

ということで、半月もありゃあ100ページくらい書くだろうと自分を過大評価してですね、

連休突入前から書いているわけなんです。

いざ書き始めたのは良かったが、

ケイトさんの結婚式には齧りついていたし(感動的な美しさでした)

翌日ローマ教皇は序列されるわ、

ビンラディン氏は殺害されるわ、

知ってる場所で女性が銃殺されたり、

知人宅近辺でご老人夫婦が殺害されたりと、

世の中の動きを眺めていたら、ついつい現実逃避したくなって、魔がさしまして、

いまや中世イタリアを舞台に書いてしまっておりますのよ。

大航海時代とかルネッサンスとか、

風呂に入らなかった時代が好きって、変態っすかね?高橋さん(しつこい)。


地雷を踏んだのはオバマさんだけではなく、

どうやら私もそうだったようです。